写真とことばで、旅をする。

旅のエッセイ

静岡県 沼津市

富士山の見える町で暮らすように旅してみた

富士山の見える町で、海の恵みを

朝市と港で集めた駿河湾の宝物を、沼津丼に。

映像公開 139 枚の写真

旅を読みはじめる
「長浜」のバス停のベンチに座る後ろ姿と、富士山と淡島
「長浜」のバス停のベンチに座る後ろ姿と、富士山と淡島NUMAZU, SHIZUOKA

この旅のこと

気温が下がり、富士山がきれいに見える季節になると、この町に来たくなる。アーケード名店街の朝市で手作りの「あじ寿し」を買い、富士山と淡島を眺めながら海辺で朝ごはん。築90年の古民家宿に荷を下ろして、沼津港では念願の海鮮かき揚げ丼。港と由比の直売所で集めた駿河湾の宝物を、夜は「沼津丼」にした。翌朝は一晩漬けたアジで鯵茶漬け。今年も沼津で、暮らすように旅をした。

土地と食のことを、もう少し

01TRAVEL JOURNAL

富士山がきれいに見える季節

気温が下がり、富士山がきれいに見える季節。この時期になると、この町に来たくなる。トランクを提げて「長浜」のバス停に降り立つと、防波堤の向こうに淡島が浮かび、その上に雪をかぶった富士山が頭を出していた。

港には黄色い船が停まり、岸辺のみかんの木には実が色づいている。白い船の浮かぶ海を、カモメが並んで眺めていた。

この場面から映像で見る0:25
木造の屋根のバス停のベンチから立ち上がる後ろ姿と、海の向こうの山
01木造の屋根のバス停のベンチから立ち上がる後ろ姿と、海の向こうの山
富士山と淡島を前に立つ後ろ姿
02富士山と淡島を前に立つ後ろ姿
「長浜」のバス停からトランクを提げて歩き出す後ろ姿
03「長浜」のバス停からトランクを提げて歩き出す後ろ姿
港に停まる黄色い船と、山並みの向こうの富士山
04港に停まる黄色い船と、山並みの向こうの富士山
みかんの枝越しに見える白い船と、岸辺に並ぶカモメ
05みかんの枝越しに見える白い船と、岸辺に並ぶカモメ

02TRAVEL JOURNAL

アーケード名店街の朝市

まずは、地域の朝市をのぞいてみよう。伊豆箱根バスの「アーケード名店街」の停留所で降りると、朝の光の中に商店街のアーケードが続いていた。毎月1日に開かれる朝市「朝イチ」が、ちょうど滞在と重なった。

歩道にはコンテナや台を並べた出店が並び、削り節やだしパックを売る乾物屋もある。緑の籠に「寿司・釜めし 福六寿」の札を掛けた出店で、海辺の町ならではの手作り「あじ寿し」を見つけた。隣の籠には「日本一の穴子丼」の札。「日本一」は、また今度のお楽しみに。

アーケード名店街のゲートをくぐって、海へ向かう。

この場面から映像で見る0:44
伊豆箱根バス「アーケード名店街」の停留所標識
06伊豆箱根バス「アーケード名店街」の停留所標識
朝の光の中のアーケード商店街の店先
07朝の光の中のアーケード商店街の店先
朝市の籠に並ぶ袋詰めの乾物に手を伸ばす
08朝市の籠に並ぶ袋詰めの乾物に手を伸ばす
削り節やだしパックが並ぶ乾物の出店
09削り節やだしパックが並ぶ乾物の出店
歩道に出店が並ぶ朝市の通り
10歩道に出店が並ぶ朝市の通り
アーケードの歩道に並ぶ出店の間を歩く後ろ姿
11アーケードの歩道に並ぶ出店の間を歩く後ろ姿
緑の籠に並ぶパック入りの寿司
12緑の籠に並ぶパック入りの寿司
「あじ寿し」の札と、パックに伸びる手
13「あじ寿し」の札と、パックに伸びる手
「寿司・釜めし 福六寿」の札を掛けた籠
14「寿司・釜めし 福六寿」の札を掛けた籠
「福六寿」の札と、籠に並ぶパック
15「福六寿」の札と、籠に並ぶパック
「日本一の穴子丼」の札と、穴子のパック
16「日本一の穴子丼」の札と、穴子のパック
「アーケード名店街」のゲートの下の横断歩道を渡る後ろ姿
17「アーケード名店街」のゲートの下の横断歩道を渡る後ろ姿

03TRAVEL JOURNAL

海で朝ごはん

この町に来たら、やはり海で朝食を食べたい。袋を提げて防波堤沿いの道を歩くと、正面に富士山がそびえている。

防波堤に腰かけて、膝の上でパックを開ける。寿司好きにとっては、まるで宝石のように見える「あじ寿し」。銀色の皮が光る肉厚のアジに、大葉の香り。晴れ渡る駿河湾と地元の味に、歓迎されている気分だった。木の枝越しに、富士山がずっとこちらを見ていた。

この場面から映像で見る1:24
富士山に向かって海辺の道を歩く後ろ姿
18富士山に向かって海辺の道を歩く後ろ姿
袋を提げて防波堤沿いを歩く、海と富士山
19袋を提げて防波堤沿いを歩く、海と富士山
髪越しに見える雪をかぶった富士山
20髪越しに見える雪をかぶった富士山
膝の上の「あじ寿し」のパック
21膝の上の「あじ寿し」のパック
蓋を開けた、銀色に光るあじ寿し
22蓋を開けた、銀色に光るあじ寿し
あじ寿しをひとつつまむ手元
23あじ寿しをひとつつまむ手元
髪越しの富士山と防波堤の海
24髪越しの富士山と防波堤の海
防波堤に腰かけてパックを膝にのせる後ろ姿と青い海
25防波堤に腰かけてパックを膝にのせる後ろ姿と青い海
木の枝越しに見える富士山と駿河湾
26木の枝越しに見える富士山と駿河湾

04TRAVEL JOURNAL

今年も沼津の借り暮らしが始まる

石塀と庭木に囲まれた門をくぐって、しばらくの間、お邪魔します。今回お借りしたのは、海辺の町に建つ築90年の古民家宿。海まで歩いて1分とかからない。

ガラス窓の板の間にソファ、障子の向こうに畳の間、板壁の長い廊下。ガスの火にかけた細口のやかんが湯気を上げる。庭の松を眺めて座ると、障子の桟が影を落とした。今年も沼津の借り暮らしが、はじまります。

この場面から映像で見る2:06
石塀と庭木の間の門から入る、トランクを提げた後ろ姿
27石塀と庭木の間の門から入る、トランクを提げた後ろ姿
木の葉越しに、玄関へ向かう後ろ姿
28木の葉越しに、玄関へ向かう後ろ姿
ガラス窓とソファ、テーブルのある板の間
29ガラス窓とソファ、テーブルのある板の間
障子と硝子戸の向こうの畳の間
30障子と硝子戸の向こうの畳の間
障子と板壁の長い廊下
31障子と板壁の長い廊下
格子の硝子戸の鍵と、光を透かす障子紙
32格子の硝子戸の鍵と、光を透かす障子紙
ガスの火にかけた銀色の細口のやかん
33ガスの火にかけた銀色の細口のやかん
庭の松を眺めて座る後ろ姿と障子
34庭の松を眺めて座る後ろ姿と障子
逆光の硝子戸の前に座る後ろ姿
35逆光の硝子戸の前に座る後ろ姿

05TRAVEL JOURNAL

念願の海鮮かき揚げ丼

「久連」のバス停の標識の向こうに、夕方の光を受けた富士山。縁側でひと休みしてから、沼津港へ向かった。

以前この町に来た時に気になっていた、海鮮かき揚げ丼。「魚河岸 丸天」の看板の店で運ばれてきたのは、丼から塔のようにそびえるかき揚げ。さて、どうやって食べようか。箸で頂上を崩し、倒して天つゆをかける。海老と貝柱の旨味と、玉ねぎの甘さの一体感。

食べきれるかなと思ったけれど、最後まで飽きなかった。瓶のノンアルコールビールをグラスに注いで、好奇心もお腹も、幸せで満たされた。

この場面から映像で見る2:37
東海バス「久連」の停留所標識と、海の向こうの富士山
36東海バス「久連」の停留所標識と、海の向こうの富士山
縁側の座布団に座り、湯呑みを前にくつろぐ
37縁側の座布団に座り、湯呑みを前にくつろぐ
丼から高くそびえるかき揚げと天つゆ
38丼から高くそびえるかき揚げと天つゆ
塔のように立つ海鮮かき揚げ丼と汁椀
39塔のように立つ海鮮かき揚げ丼と汁椀
丼の上のかき揚げの寄りと、天つゆの器
40丼の上のかき揚げの寄りと、天つゆの器
テーブルの定食と、丼の上のかき揚げを箸でつかむ
41テーブルの定食と、丼の上のかき揚げを箸でつかむ
箸でかき揚げの頂上を崩す手元
42箸でかき揚げの頂上を崩す手元
倒して横にしたかき揚げの丼と汁椀、小皿
43倒して横にしたかき揚げの丼と汁椀、小皿
「天ぷら 魚料理 魚河岸 丸天」の看板
44「天ぷら 魚料理 魚河岸 丸天」の看板
箸で割ったかき揚げの中の海老と貝柱
45箸で割ったかき揚げの中の海老と貝柱
崩したかき揚げの中身とご飯
46崩したかき揚げの中身とご飯
瓶からグラスにノンアルコールビールを注ぐ、かき揚げ丼
47瓶からグラスにノンアルコールビールを注ぐ、かき揚げ丼
泡の立つグラスを手に、かき揚げ丼
48泡の立つグラスを手に、かき揚げ丼
かき揚げ丼の写真が載った丸天のポスター
49かき揚げ丼の写真が載った丸天のポスター

06TRAVEL JOURNAL

沼津港で、夕食の食材を

散歩がてら、夕食の食材を買って帰ろう。「サスヨ海産市場」の看板、「沼津魚市場」の建物、魚の形をした「海幸市場」の看板。幟と看板が並ぶ魚市場前の通りを歩く。

「四代目弥平」の看板を掲げた干物店の店先には、魚の形の値札を立てた干物の台。店内のケースには「金目鯛の干物 1枚」の札。駿河湾の旨味が詰まった、沼津のアジの開きをここで。

この場面から映像で見る3:37
「サスヨ海産市場」の看板と店先の通り
50「サスヨ海産市場」の看板と店先の通り
青空の下の「沼津魚市場」の建物
51青空の下の「沼津魚市場」の建物
魚の形をした「海幸市場」の看板
52魚の形をした「海幸市場」の看板
幟と看板が並ぶ魚市場前の通りを歩く後ろ姿
53幟と看板が並ぶ魚市場前の通りを歩く後ろ姿
店先の台に並ぶアジの干物と魚の形の値札
54店先の台に並ぶアジの干物と魚の形の値札
「四代目弥平」の看板と幟、店先の干物の台
55「四代目弥平」の看板と幟、店先の干物の台
干物店の店内、「金目鯛の干物」の札と冷蔵ケース
56干物店の店内、「金目鯛の干物」の札と冷蔵ケース
太陽を背にした赤い桜えびのモニュメント
57太陽を背にした赤い桜えびのモニュメント

07TRAVEL JOURNAL

駿河湾の桜色の宝物

さらに駿河湾の海のお宝を集めていく。空に向かって立つ赤い桜えびのモニュメントの先に、「桜えび・しらす 由比港漁協直売所」の白い建物があった。

冷蔵ケースには「冷凍生桜えび 200g」のパック。売り切れることもあるらしく、タイミングや良し。「大漁」の旗の横の貼り紙には、桜えび漁は夕方から夜、凪の日だけ出漁し、順調に獲れた翌朝に生えびが入荷すると書いてあった。

この場面から映像で見る3:59
「由比港漁協直売所」の白い建物に向かう後ろ姿
58「由比港漁協直売所」の白い建物に向かう後ろ姿
「しらす」の文字のある直売所の入口に立つ後ろ姿
59「しらす」の文字のある直売所の入口に立つ後ろ姿
冷蔵ケースの中の冷凍桜えびのパック
60冷蔵ケースの中の冷凍桜えびのパック
水色の買い物かごに入れたパック
61水色の買い物かごに入れたパック
「冷凍生桜えび 200g」の札と桜えびのぬいぐるみ
62「冷凍生桜えび 200g」の札と桜えびのぬいぐるみ
「由比桜えび」のラベルのパックに伸びる手
63「由比桜えび」のラベルのパックに伸びる手
「大漁」の旗と、桜えびの漁期を案内する貼り紙
64「大漁」の旗と、桜えびの漁期を案内する貼り紙
「沼津港」の提灯と「南まぐろ」の看板が並ぶ店先
65「沼津港」の提灯と「南まぐろ」の看板が並ぶ店先

08TRAVEL JOURNAL

海辺の町と、みかん色

養殖のいかだが浮かぶ内浦の海を、小舟がゆっくり進む。岸に並ぶ船、海辺に停まる「沼津駅」行きの東海バス。海辺の町って良いな。

海沿いの直売所には、木のテーブルにみかんと、みかんジュースの瓶が並んでいた。窓の向こうは海と島。駿河湾の美しいブルーと、蜜柑色の補色が美しい。この地域は、古くから蜜柑栽培の歴史がある。倉庫には「西浦みかん」の箱と黄色いコンテナが積まれていた。「富士山を眺めながらの蜜柑狩り」、楽しそうだな。

この場面から映像で見る4:20
養殖いかだの浮かぶ内浦の海と小舟、緑の山
66養殖いかだの浮かぶ内浦の海と小舟、緑の山
海辺の道と岸に並ぶ船、停まる観光バス
67海辺の道と岸に並ぶ船、停まる観光バス
海辺に停まる「沼津駅」行きの東海バス
68海辺に停まる「沼津駅」行きの東海バス
直売所の木のテーブルに並ぶみかんとジュース、缶
69直売所の木のテーブルに並ぶみかんとジュース、缶
窓の向こうに海と島が見える直売所の店内
70窓の向こうに海と島が見える直売所の店内
「みかん」の箱と袋詰めのみかん、ジュースの瓶
71「みかん」の箱と袋詰めのみかん、ジュースの瓶
積まれた黄色いコンテナとスクーター
72積まれた黄色いコンテナとスクーター
窓ガラスに映る海と、「西浦みかん」の箱
73窓ガラスに映る海と、「西浦みかん」の箱

09TRAVEL JOURNAL

こたつでみかん

こたつのスイッチを入れて、冬のスイッチが入りました。電球の下、窓の外に海を見ながらこたつに入る。こたつで暖を取りながら、みかんで栄養補給。

美味しい上に、手で皮が剥けるし日持ちもする。「こたつでみかん」は先人の叡智かもしれない。

日が傾くと、駿河湾の向こうの富士山が夕焼けに染まった。陸に上げた漁船の向こうにも、富士山。昔ながらの、日本の冬の暮らし。夜、古民家の窓に明かりがともる。

この場面から映像で見る5:06
こたつのコントローラーのスイッチを入れる手元
74こたつのコントローラーのスイッチを入れる手元
電球の下、こたつに入る後ろ姿と窓の外の海
75電球の下、こたつに入る後ろ姿と窓の外の海
午後の光を透かす硝子戸と障子
76午後の光を透かす硝子戸と障子
木の鉢に盛ったみかんを手に取る
77木の鉢に盛ったみかんを手に取る
みかんの皮をむく手元とソファ
78みかんの皮をむく手元とソファ
夕焼けの駿河湾に浮かぶ富士山
79夕焼けの駿河湾に浮かぶ富士山
陸に上げた白い漁船の向こうに見える夕方の富士山
80陸に上げた白い漁船の向こうに見える夕方の富士山
窓に明かりのともる夜の古民家
81窓に明かりのともる夜の古民家

10TRAVEL JOURNAL

駿河湾の宝物で、沼津丼を作る

晩ごはんの支度。グリルの扉を開けて、駿河湾の旨味が詰まった沼津のアジの開きを焼く。炊飯器のご飯が炊きあがったら、焼いたアジを骨からほぐして、炊きたてご飯に混ぜる。

さらにアジのお刺し身はタタキに。包丁で細かく叩いて、半分は鉢に入れて白ごまと醤油で漬けておく。これは明日の朝のお楽しみ。駿河湾の桜色のお宝は、半分をかき揚げに。衣と混ぜて琥珀色の胡麻油に落とすと、美味しそうに揚がった。

青い丼のアジご飯に刻み海苔を散らし、大葉の上にアジのタタキと生しらすを乗せて、生桜えびと青ねぎを乗せたら「沼津丼」の完成。

この場面から映像で見る5:56
魚焼きグリルの扉
82魚焼きグリルの扉
グリルの扉を引く手元
83グリルの扉を引く手元
網の上で焼けたアジの開き
84網の上で焼けたアジの開き
台所の電子レンジと炊飯器
85台所の電子レンジと炊飯器
黒い皿にのせた焼きたてのアジの開き
86黒い皿にのせた焼きたてのアジの開き
骨からアジの身をほぐす手元
87骨からアジの身をほぐす手元
ガラスのボウルの炊きたてご飯にのせたアジの身
88ガラスのボウルの炊きたてご飯にのせたアジの身
ボウルのご飯とアジの身を混ぜる手元
89ボウルのご飯とアジの身を混ぜる手元
まな板の上でアジの刺身を切る
90まな板の上でアジの刺身を切る
包丁でアジを細かく叩く手元
91包丁でアジを細かく叩く手元
まな板の上の細かく叩いたアジ
92まな板の上の細かく叩いたアジ
鉢に入れたアジの刺身と白ごま
93鉢に入れたアジの刺身と白ごま
醤油を回しかけたアジの刺身
94醤油を回しかけたアジの刺身
台所の冷蔵庫の前に立つ後ろ姿
95台所の冷蔵庫の前に立つ後ろ姿
ガラスのボウルの生桜えびと衣を箸で混ぜる
96ガラスのボウルの生桜えびと衣を箸で混ぜる
へらで桜えびのタネを油に入れる
97へらで桜えびのタネを油に入れる
胡麻油の中で揚がる桜えびのかき揚げ
98胡麻油の中で揚がる桜えびのかき揚げ
キッチンペーパーの上で油を切るかき揚げ
99キッチンペーパーの上で油を切るかき揚げ
箸で持ち上げる揚げたての桜えびのかき揚げ
100箸で持ち上げる揚げたての桜えびのかき揚げ
青い丼のアジご飯に散らした刻み海苔
101青い丼のアジご飯に散らした刻み海苔
大葉の上にアジのタタキと生しらすをスプーンでのせる
102大葉の上にアジのタタキと生しらすをスプーンでのせる
アジのタタキ、生しらす、生桜えび、青ねぎをのせた沼津丼
103アジのタタキ、生しらす、生桜えび、青ねぎをのせた沼津丼

11TRAVEL JOURNAL

駿河湾の海の幸、満喫セット

缶のノンアルコールビールをグラスに注いで、駿河湾の海の幸、満喫セットのできあがり。沼津丼に、桜えびのかき揚げ。手を合わせて、いただきます。

醤油を回しかけて、生しらすと桜えびとアジを一緒にほおばる。沼津の海の名産、鰺・桜えび・しらすが一度に。本来はアジの干物の炊き込みご飯がベースだそうだけれど、旅先なので作り方は簡単にした。駿河湾の宝石が、わたしの五感を幸せにしてくれる。

木の笠の電球の下、柱時計の針は8時を回っていた。まんぷく満足で、また明日。

この場面から映像で見る7:03
缶からグラスに注ぐ、沼津丼と桜えびのかき揚げ
104缶からグラスに注ぐ、沼津丼と桜えびのかき揚げ
食卓に並んだ沼津丼、かき揚げの皿、缶とグラス、醤油
105食卓に並んだ沼津丼、かき揚げの皿、缶とグラス、醤油
沼津丼を前に手を合わせる
106沼津丼を前に手を合わせる
醤油をかけた沼津丼の寄り、生しらすと桜えびと青ねぎ
107醤油をかけた沼津丼の寄り、生しらすと桜えびと青ねぎ
丼を手に、箸でしらすをつまむ
108丼を手に、箸でしらすをつまむ
皿にのせた桜えびのかき揚げと箸
109皿にのせた桜えびのかき揚げと箸
「Bavaria 0.0%」の缶と青い丼
110「Bavaria 0.0%」の缶と青い丼
缶、グラス、青い丼が並ぶ食卓
111缶、グラス、青い丼が並ぶ食卓
缶からグラスに注いだ金色の泡
112缶からグラスに注いだ金色の泡
箸で生桜えびとアジをつまむ丼の寄り
113箸で生桜えびとアジをつまむ丼の寄り
台所のカウンターに向かって座る後ろ姿
114台所のカウンターに向かって座る後ろ姿
木の笠の電球
115木の笠の電球
8時を回った古い柱時計
1168時を回った古い柱時計
夜、明かりのともる古民家の窓
117夜、明かりのともる古民家の窓

12TRAVEL JOURNAL

翌朝の鯵茶漬け

朝、庭木の向こうに古民家の板壁とガラス窓。海辺に出ると、駿河湾の向こうに富士山がくっきりと見えた。畳の間に朝の光が差し込む。

朝市で購入した、鰹のだしパックで出汁を取る。片手鍋が沸いて、美味しい日本の朝の香りに目が覚める。一晩寝かせたお刺し身も、良い感じに仕上がっている。琥珀色のアジを白いご飯に並べ、刻み海苔と青ねぎを散らす。このまま食べてしまいたいのを、ぐっと堪えて。

あつあつの出汁をかけて、鯵茶漬けだ。窓辺で茶碗を抱えてかき込む。沼津の楽しい思い出が染み込んだ味。

この場面から映像で見る8:19
朝の古民家の外観と庭木
118朝の古民家の外観と庭木
朝の駿河湾と雪をかぶった富士山
119朝の駿河湾と雪をかぶった富士山
朝の光が差し込む硝子戸と畳の間
120朝の光が差し込む硝子戸と畳の間
だしパックの袋の口を開ける手元
121だしパックの袋の口を開ける手元
片手鍋で沸く出汁
122片手鍋で沸く出汁
台所で冷蔵庫を開ける後ろ姿、やかんと鍋
123台所で冷蔵庫を開ける後ろ姿、やかんと鍋
一晩漬けたアジの醤油漬けの鉢
124一晩漬けたアジの醤油漬けの鉢
白いご飯の上に箸で醤油漬けのアジを並べる
125白いご飯の上に箸で醤油漬けのアジを並べる
台所のテーブルで茶碗に盛り付ける手元
126台所のテーブルで茶碗に盛り付ける手元
アジの上に刻み海苔と青ねぎをのせる手元
127アジの上に刻み海苔と青ねぎをのせる手元
茶碗にやかんから出汁を注ぐ
128茶碗にやかんから出汁を注ぐ
湯気の立つ鯵茶漬け
129湯気の立つ鯵茶漬け
盆の上の茶漬けの茶碗に手を添える
130盆の上の茶漬けの茶碗に手を添える
窓辺で茶碗を手に食べる後ろ姿
131窓辺で茶碗を手に食べる後ろ姿
畳の間で茶碗を抱えて食べる後ろ姿
132畳の間で茶碗を抱えて食べる後ろ姿
硝子戸の前を通る出発の支度の後ろ姿
133硝子戸の前を通る出発の支度の後ろ姿

13TRAVEL JOURNAL

また来年

朝の光が差す畳の間を見渡して、玄関の式台に腰かけ、トランクに手を置く。今年もこの町に来ることが出来て良かった。

「長浜」のバス停のベンチに座って、富士山と淡島を眺める。カーブミラーの向こうからバスがやってきた。次はどんな暮らしに出会えるかな。

この場面から映像で見る9:45
朝の光が差す畳の間と床の間
134朝の光が差す畳の間と床の間
玄関の土間と上がり框
135玄関の土間と上がり框
玄関の式台に腰かけてトランクに手を置く
136玄関の式台に腰かけてトランクに手を置く
「長浜」のバス停のベンチに座る後ろ姿と、富士山と淡島
137「長浜」のバス停のベンチに座る後ろ姿と、富士山と淡島
バス停のベンチと海辺の道、カーブミラー
138バス停のベンチと海辺の道、カーブミラー
バス停にやってきたバス
139バス停にやってきたバス

THE JOURNEY IN FILM

風の音も、台所の音も。

写真の向こうに流れていた時間を、映像でも。

映像で見る10分

THE BORROWER’S NOTES

借り暮らしの沼津メモ。

立ち寄った店、台所で作ったもの、この土地のこと。旅のつづきに、覚えておきたいことを。

01立ち寄った店

  • 福六寿(朝イチの出店)

    福六寿(朝イチの出店)

    静岡県沼津市若葉町1-43

    沼津市若葉町にある、昔ながらの江戸前寿しの店。毎月1日のアーケード名店街の朝市に出店していて、ここで手作りの「あじ寿し」を買った。肉厚のアジに大葉を挟んだ、海辺の町ならではの寿司。隣の籠には「日本一の穴子丼」の札もあった。店の営業は変わるので、行く前に確かめてほしい。

    出典: numazukanko.jp tabelog.com retty.me

  • 魚河岸 丸天(沼津港)

    魚河岸 丸天(沼津港)

    昭和41年(1966年)創業の、沼津港を代表する海鮮料理の店。看板メニューは、海老や貝柱、玉ねぎを使った大きなかき揚げが丼から塔のようにそびえる「海鮮かき揚げ丼」。箸で崩して倒し、天つゆをかけて食べる。あら汁と小鉢が付いてきた。沼津港には店が 2 つあるので、行く前に公式サイトで確かめてほしい。

    出典: uogashi-maruten.co.jp rurubu.jp rurubu.jp

  • 四代目弥平(沼津港の干物店)

    四代目弥平(沼津港の干物店)

    沼津魚市場の向かいの通りにある干物店。店先の台には魚の形の値札を立てたアジの干物が並び、店内のケースには金目鯛の干物やサバの醤油干しもあった。「四代目弥平」は明治22年創業というマルヤ水産の干物の銘柄で、沼津港に直営店を出している。ここで買った沼津のアジの開きを、夜の沼津丼に使った。

    出典: maruyasuisan.co.jp

  • 由比港漁協直売所

    由比港漁協直売所

    静岡県静岡市清水区由比今宿字浜1127

    由比漁港にある、由比港漁業協同組合の直売所。駿河湾でしか獲れない国産の桜えびを広めるために漁協が開いた店で、生や冷凍の桜えび、しらす、桜えびの沖漬けなどを季節を問わず買える。この日は「冷凍生桜えび 200g」を買った。貼り紙によると、桜えび漁は凪の日の夕方から夜にかけて行われ、生えびは順調に獲れた翌朝に入荷する。価格は時価なので、行く前に確かめてほしい。

    出典: pref.shizuoka.jp

  • 西浦のみかんの直売所

    西浦のみかんの直売所

    海沿いに建つみかんの直売所。木のテーブルに袋詰めのみかんと「寿太郎みかん」のジュースの瓶、缶入りの飲み物が並び、窓の向こうに海と島が見える。倉庫には「西浦みかん」の箱と黄色いコンテナが積まれていた。ここで買ったみかんを、こたつで食べた。

02作った料理

  • 沼津丼

    沼津丼

    「ぬまづ丼」は2000年の「ぬまづ丼コンテスト」で生まれた沼津のご当地丼で、アジの干物を炊き込んだご飯を基本に、生しらす、生桜えび、アジのたたきを盛り付ける。沼津港周辺の飲食店で食べられる。沼津の海の名産、鰺・桜えび・しらすが一度に味わえる丼だ。今回は旅先なので炊き込みではなく、焼いたアジの開きをほぐして炊きたてのご飯に混ぜ、朝市と港、由比で集めた材料をのせた。

    材料沼津のアジの開き・炊きたてのご飯・アジの刺身・生しらす・生桜えび・大葉・刻み海苔・青ねぎ・白ごま、醤油

    1. アジの開きをグリルで焼き、骨から身をほぐして炊きたてのご飯に混ぜる
    2. アジの刺身を包丁で細かく叩いてタタキにする
    3. 丼にアジご飯を盛り、刻み海苔を散らし、大葉を敷く
    4. アジのタタキ、生しらす、生桜えび、青ねぎの順にのせ、醤油をかけて食べる

    出典: nap-camp.com

  • 桜えびのかき揚げ

    桜えびのかき揚げ

    国内の桜えびの水揚げは、すべて駿河湾のもの。漁は春(3月中旬から6月初旬)と秋(10月下旬から12月下旬)の年2回で、それ以外は桜えびを守るための休漁期間だ。由比で買った桜えびの半分をかき揚げにして、沼津丼に添えた。

    材料生桜えび(由比港漁協直売所の冷凍生桜えび)・天ぷらの衣・胡麻油

    1. ボウルで桜えびと衣を箸で混ぜる
    2. へらにのせて、熱した胡麻油にすべらせる
    3. きつね色に揚がったら、キッチンペーパーで油を切る

    出典: yuikou.jp

  • 鯵茶漬け

    鯵茶漬け

    沼津丼を作ったときに半分残しておいたアジのタタキを、一晩醤油に漬けて翌朝の茶漬けにした。朝市の乾物屋で買った鰹のだしパックで出汁を取り、琥珀色になったアジを白いご飯に並べて、あつあつの出汁をかける。沼津の楽しい思い出が染み込んだ味。

    材料アジの刺身の醤油漬け(白ごま入り)・白いご飯・刻み海苔・青ねぎ・鰹のだしパックで取った出汁

    1. 前の晩に、タタキにしたアジの半分を白ごまと醤油で漬けておく
    2. 朝、だしパックで出汁を取る
    3. 白いご飯に漬けたアジを並べ、刻み海苔と青ねぎをのせる
    4. あつあつの出汁をかける

03土地のこと

  • アーケード名店街の朝市「朝イチ」

    アーケード名店街の朝市「朝イチ」

    静岡県沼津市 アーケード名店街

    沼津駅そばのアーケード名店街で、1月を除く毎月1日の朝8時から昼ごろまで開かれる朝市。2005年に始まり、およそ50の出店に、野菜や果物、干物などの特産品のほか、乾物やパン、菓子も並ぶ。この回では、あじ寿しと、鰹のだしパックや削り節を買った。伊豆箱根バスの「アーケード名店街」停留所で降りて向かった。

    出典: numazukanko.jp b-izu.com premiumoutlets.co.jp

  • 沼津ひもの(アジの開き)

    沼津ひもの(アジの開き)

    沼津は日本有数の干物の産地で、歌川広重の「東海道五十三次」の沼津宿にも干物を干す様子が描かれている。明治の末から大正にかけて狩野川の河口を中心に干物の問屋が軒を連ね、大正から昭和に入るころに、魚を開いて内臓を取り、塩水に漬けて天日に干す今の製法が確立した。温暖な気候と浜風、富士山からの豊かな湧き水、駿河湾の新鮮な魚、東海道線などの輸送の発達が、産地としての発展を支えたという。この回では港で買ったアジの開きを焼いて、ご飯に混ぜた。

    出典: shizuoka-gastronomy.jp

  • 駿河湾の桜えび

    駿河湾の桜えび

    桜えびは東京湾や相模灘にもいるが、漁が許可されているのは静岡県だけで、国内の水揚げはすべて駿河湾のもの。漁期は春(3月中旬から6月初旬)と秋(10月下旬から12月下旬)の年2回で、残りの期間は資源を守るための休漁。許可を持つ船は由比・蒲原・大井川の3地区で合わせて120隻。2023年の秋漁は、11月1日の夕方に由比漁港で始まり、12月25日までの予定で行われた。

    出典: yuikou.jp kyodonewsprwire.jp

  • 西浦みかんと「寿太郎」

    西浦みかんと「寿太郎」

    沼津市の西浦・内浦・静浦の三浦地区では、およそ450年前からみかんの栽培が確認され、本格的な栽培は明治のはじめに始まった。昭和50年(1975年)、西浦のみかん農家、山田寿太郎さんが青島温州の枝変わりを見つけて「寿太郎温州」と名づけた。青島温州よりひとまわり小さく、糖度と酸度がともに高くて味が濃い。12月に収穫して貯蔵し、2月ごろから出荷される。いまでは沼津市のみかん栽培面積の半分を占め、2020年11月18日には「西浦みかん寿太郎」として農林水産省の地理的表示(GI)に登録された。

    出典: pref.shizuoka.jp pref.shizuoka.jp maff.go.jp

  • 築90年の古民家宿

    築90年の古民家宿

    今回お借りしたのは、海辺の町に建つ築90年の古民家宿。海まで歩いて1分とかからず、「長浜」のバス停から富士山と淡島が見える。ガラス窓の板の間にソファ、障子の向こうに畳の間、板壁の長い廊下があり、こたつに入ると窓の外に海が見えた。夜は台所のカウンターで沼津丼を、朝は窓辺で鯵茶漬けを食べた。

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01富士山がきれいに見える季節

02アーケード名店街の朝市

03海で朝ごはん

04今年も沼津の借り暮らしが始まる

05念願の海鮮かき揚げ丼

06沼津港で、夕食の食材を

07駿河湾の桜色の宝物

08海辺の町と、みかん色

09こたつでみかん

10駿河湾の宝物で、沼津丼を作る

11駿河湾の海の幸、満喫セット

12翌朝の鯵茶漬け

13また来年