写真とことばで、旅をする。

旅のエッセイ

台湾 花蓮市

台湾の民泊で暮らすように旅してみた

花蓮で、海とおいしい日常に出会う

山と海に囲まれた街で、ローカルの味を食べ歩いた。

映像公開 174 枚の写真

旅を読みはじめる
テラスの柵にもたれて海を眺める後ろ姿
テラスの柵にもたれて海を眺める後ろ姿HUALIEN, TAIWAN

この旅のこと

台北から特急で東へおよそ2時間、山と海に囲まれた街、花蓮。民泊の台所で紫のもちとうもろこしを蒸し、黄色い軽トラの炸蛋蔥油餅、扁食、ふかふかの小籠包と、名物を食べ歩いた。琉球松に囲まれた松園別館、夜市の馬告ソーセージと竹筒飯、老舗の紅茶店、花蓮ブルーの海を見下ろすレストラン、壽豐のサトウキビ氷と臭豆腐。雨の夜は、台湾の即席ジャージャー麺で締めくくった。

土地と食のことを、もう少し

01TRAVEL JOURNAL

山のある街、花蓮

台北駅から特急に乗って、東へおよそ2時間。山と海に囲まれた街、花蓮に着いた。通りの看板の向こうには、雲をまとった山並みがそびえている。暮らしの中に、荘厳な山の風景がある街だ。

雄大な自然を有する観光地としても知られる。果物店の店先には文旦やドリアン、龍眼が積まれ、雨に濡れた通りでは、壁画の前をスクーターが走り抜けていく。大木の木陰には、野菜や瓶詰めを並べた露店が開いていた。穏やかな空気と、素朴な雰囲気の漂う素敵な街だ。

今回お借りしたのは、蔦に覆われた二階建ての家。ここを拠点に、花蓮の日常を味わってみよう。

この場面から映像で見る0:22
看板の並ぶ通りの先にそびえる山
01看板の並ぶ通りの先にそびえる山
屋台の前を走り抜けるスクーター
02屋台の前を走り抜けるスクーター
雨に濡れた石畳の並木道
03雨に濡れた石畳の並木道
ブーゲンビリアの向こうの雲のかかる山並み
04ブーゲンビリアの向こうの雲のかかる山並み
山に向かってのびる通りを歩く後ろ姿
05山に向かってのびる通りを歩く後ろ姿
看板の並ぶ通りと、雲をまとった山
06看板の並ぶ通りと、雲をまとった山
文旦やドリアン、龍眼の並ぶ果物店の店先
07文旦やドリアン、龍眼の並ぶ果物店の店先
屋台の脇に止まるスクーター
08屋台の脇に止まるスクーター
雨上がりの通りを走るスクーターと壁画
09雨上がりの通りを走るスクーターと壁画
看板の並ぶ路地と、止まったトラックの荷台
10看板の並ぶ路地と、止まったトラックの荷台
大木の木陰に野菜と瓶詰めを並べた露店
11大木の木陰に野菜と瓶詰めを並べた露店
大木の木陰の露店と、路肩に止まる車
12大木の木陰の露店と、路肩に止まる車
街の通りの先に広がる雲のかかった山
13街の通りの先に広がる雲のかかった山
蔦に覆われた二階建ての家
14蔦に覆われた二階建ての家

02TRAVEL JOURNAL

紫のもちとうもろこしの朝

宿の台所で、朝ごはんの支度をする。まずはドラゴンフルーツに包丁を入れる。今日の主役は、日本では珍しい「紫糯玉米」。紫と白の粒が混ざったもちとうもろこしを蒸して、台湾の芋と一緒に皿に盛り、今朝は烏龍茶にしよう。

ひと口かじると、驚きのもちもち食感で、日本のとうもろこしとはまったく違う。甘さは控えめで、すっかり気に入った。そして、素朴な甘さがくせになる台湾の芋。新鮮な南国フルーツがすぐ手に入るのも嬉しい。

窓ガラスには、2023年の「旺」の赤い飾り。裏手の路地をのぞくと、庭先でキジトラの猫がこちらを見ていた。ごきげんな台湾の朝。

この場面から映像で見る1:05
窓辺の台所でドラゴンフルーツに包丁を入れる
15窓辺の台所でドラゴンフルーツに包丁を入れる
白い果肉のドラゴンフルーツを切る
16白い果肉のドラゴンフルーツを切る
皿に盛った紫糯玉米とさつまいも
17皿に盛った紫糯玉米とさつまいも
紫と白、黄色の粒が混ざったもちとうもろこし
18紫と白、黄色の粒が混ざったもちとうもろこし
「菸酒」と書かれた古い琺瑯の看板
19「菸酒」と書かれた古い琺瑯の看板
急須から湯呑みに茶を注ぐ手元
20急須から湯呑みに茶を注ぐ手元
湯呑みの烏龍茶
21湯呑みの烏龍茶
急須と烏龍茶、とうもろこしと芋の朝食
22急須と烏龍茶、とうもろこしと芋の朝食
窓辺の食卓で朝食をとる手元
23窓辺の食卓で朝食をとる手元
ドラゴンフルーツの皿と黒い急須
24ドラゴンフルーツの皿と黒い急須
窓ガラスに貼られた「旺」の赤い飾り
25窓ガラスに貼られた「旺」の赤い飾り
宿の裏手の路地
26宿の裏手の路地
庭先に座るキジトラの猫
27庭先に座るキジトラの猫
水切りかごの鍋と木べら
28水切りかごの鍋と木べら

03TRAVEL JOURNAL

黄色い軽トラの炸蛋蔥油餅

街へ出ると、黄色い軽トラの屋台に行列ができていて、気になった。大鍋の油の中で、生地がみるみるふくらんでいく。油で揚げた、卵入りの葱餅だそうだ。

揚げたてに刷毛でタレを塗り、紙に包んでもらう。サクサクもちもちの生地をかじると、トロトロの半熟たまごが流れ出す。ニンニクの効いた甘辛いタレがよく合う。これはたまらない。

見上げれば、「炸彈蔥油餅」の看板が青空に突き出していた。花蓮に来たら絶対に食べるべき、と聞いて訪れた店。本当に絶品だった。

この場面から映像で見る2:10
大鍋の油で生地を揚げる
29大鍋の油で生地を揚げる
揚がった葱餅をざるに上げる
30揚がった葱餅をざるに上げる
トングでつまみ上げた揚げたての餅
31トングでつまみ上げた揚げたての餅
黄色い軽トラの脇の売り場
32黄色い軽トラの脇の売り場
揚げ餅に刷毛でタレを塗る
33揚げ餅に刷毛でタレを塗る
トングで葱餅をつまむ手元
34トングで葱餅をつまむ手元
紙に包まれた炸蛋蔥油餅を手に
35紙に包まれた炸蛋蔥油餅を手に
二つに折った揚げ餅の寄り
36二つに折った揚げ餅の寄り
通りで葱餅をほおばる
37通りで葱餅をほおばる
両手で持った葱餅
38両手で持った葱餅
とろりと流れ出す半熟の黄身
39とろりと流れ出す半熟の黄身
黄色い軽トラの前で食べる後ろ姿
40黄色い軽トラの前で食べる後ろ姿
青空に突き出た「炸彈蔥油餅」の看板
41青空に突き出た「炸彈蔥油餅」の看板

04TRAVEL JOURNAL

琉球松に囲まれた松園別館

小高い丘の上に、琉球松にぐるりと囲まれた「松園別館」がある。蔦に覆われた柱の間の廊下を抜けると、アーチの回廊をもつ二階建ての建物が現れた。

日本統治時代、ここは日本軍の軍事施設だった。1942年に建てられ、花蓮港の兵事部が置かれていたという。2階からの眺めは、視界に広がる花蓮港。川にかかる赤い橋の向こうに、防波堤と灯台、そして海が見える。

樹齢100年を超える松も、歴史がある建物も、平和の尊さを今の時代に語り継いでいる。松の木陰の小道を歩き、門の石碑を眺め、入道雲の下の花蓮の街を見下ろした。松や建物、防空壕が丁寧に保存されていて、今はカフェも併設された花蓮の観光地になっている。

この場面から映像で見る2:52
大きな松に囲まれた松園別館の建物
42大きな松に囲まれた松園別館の建物
蔦の絡む柱の間からのぞく廊下
43蔦の絡む柱の間からのぞく廊下
蔦の柱の廊下を歩く後ろ姿
44蔦の柱の廊下を歩く後ろ姿
アーチの回廊をもつ二階建ての本館
45アーチの回廊をもつ二階建ての本館
蔦に覆われた建物と松、夏の雲
46蔦に覆われた建物と松、夏の雲
二階から見下ろす赤い橋と花蓮港
47二階から見下ろす赤い橋と花蓮港
空にのびる琉球松の枝
48空にのびる琉球松の枝
樹齢を重ねた松の大木
49樹齢を重ねた松の大木
「松園別館」の石碑と門
50「松園別館」の石碑と門
松の木陰の小道を歩く後ろ姿
51松の木陰の小道を歩く後ろ姿
芝生に枝を広げる松の木々
52芝生に枝を広げる松の木々
入道雲の下に広がる花蓮の街並み
53入道雲の下に広がる花蓮の街並み

05TRAVEL JOURNAL

花蓮名物、扁食

花蓮の名物といえば「扁食(ビエンシー)」だそうで、通りにはたくさんの扁食屋さんを見かける。老舗の人気店も気になったけれど、ふらりと通りがかった「花蓮香」の看板の店に入った。調理場では、店の人が湯気の立つ鍋で扁食を茹でている。

日本では「ワンタン」でおなじみのこちら。運ばれてきた丼には、ぷっくりとした扁食がスープに浮かんでいた。薄い皮の中には、ギッチリとつまったジューシーな餡。セロリ風味の、優しいあっさりスープが染み渡る。

調理台の脇の保温鍋には、煮込んだ豆腐などの小菜が並んでいた。暖かくて美味しくて、心底癒やされた。

この場面から映像で見る3:47
「花蓮香 扁食炒手」の看板
54「花蓮香 扁食炒手」の看板
木々の茂る通りの扁食店に向かう後ろ姿
55木々の茂る通りの扁食店に向かう後ろ姿
写真付きの品書きが並ぶ店の調理場
56写真付きの品書きが並ぶ店の調理場
調味料の容器が並ぶ調理台と、店の人の後ろ姿
57調味料の容器が並ぶ調理台と、店の人の後ろ姿
調理台に置かれた白い丼
58調理台に置かれた白い丼
鍋で扁食を茹でる店の人の手元
59鍋で扁食を茹でる店の人の手元
スープに浮かぶぷっくりとした扁食
60スープに浮かぶぷっくりとした扁食
青菜とねぎを散らした扁食湯
61青菜とねぎを散らした扁食湯
スプーンで扁食をすくう
62スプーンで扁食をすくう
丼に手を添えて食べる
63丼に手を添えて食べる
保温鍋に並ぶ煮込み豆腐などの小菜
64保温鍋に並ぶ煮込み豆腐などの小菜
店の入口から差し込む光
65店の入口から差し込む光
店内から見た通りと調理場の店の人
66店内から見た通りと調理場の店の人

06TRAVEL JOURNAL

ふかふかの小籠包

花蓮の美味しいもの、続いては小籠包。日が暮れて、ネオンの灯る公正街へ。店先には蒸籠が高く積まれ、湯気がもうもうと立ちのぼっている。この風景だけで、テンションが上がる。

ここ「周家」の小籠包は、肉まんのようなフカフカ生地。かじると、旨味を濃縮した肉汁がほとばしる。ふかふかの生地に肉汁が染み込んで、もう一口ひとくちが美味しい。私、これ何個でも食べられます。

滋味深い味の酸辣湯で、興奮を抑える。隣には「公正包子店」の看板が出ていた。公正包子店は、その後、仁愛街へ移転している。

この場面から映像で見る4:28
日が暮れたネオンの通り
67日が暮れたネオンの通り
「周家」の品書きが並ぶ公正街の店先
68「周家」の品書きが並ぶ公正街の店先
湯気の立ちのぼる蒸籠の山
69湯気の立ちのぼる蒸籠の山
蒸籠に並んだ小籠包の寄り
70蒸籠に並んだ小籠包の寄り
テーブルの蒸籠と酸辣湯の椀
71テーブルの蒸籠と酸辣湯の椀
赤いシャツの店の人たちと蒸籠
72赤いシャツの店の人たちと蒸籠
箸でつまんだ小籠包
73箸でつまんだ小籠包
「周家」の品書きの看板
74「周家」の品書きの看板
赤い椀の酸辣湯を前に
75赤い椀の酸辣湯を前に
「公正包子店」の看板と夜の公正街
76「公正包子店」の看板と夜の公正街

07TRAVEL JOURNAL

夜市の原住民料理

台湾の楽しみといえば、なんといっても夜市。花蓮には、400以上の店が軒を連ねる大型の夜市、東大門夜市がある。「原住民一條街」のゲートをくぐると、台湾原住民料理の屋台が並んでいた。

屋台の炭火で焼かれていたのは、幻の香辛料「馬告(マーガオ)」を使ったソーセージ。台湾原住民の住む山奥に自生するという馬告は、レモングラスのような爽やかな香りがする。もうひとつは、竹筒の中にお米を入れて炊く「竹筒飯」。竹を割ると、もちもちのおこわが現れた。

おこわに移った竹の香りと、爽やかな馬告の香りが、暑い夜を盛り上げる。日常にお祭り気分がある、台湾の夜。

この場面から映像で見る5:04
「原住民一條街」のゲート
77「原住民一條街」のゲート
電飾の「原住民一條街」の看板と矢印
78電飾の「原住民一條街」の看板と矢印
原住民料理の屋台の看板と灯り
79原住民料理の屋台の看板と灯り
袋詰めにされたカットスイカ
80袋詰めにされたカットスイカ
炭火の網でソーセージを焼く屋台
81炭火の網でソーセージを焼く屋台
鉄板に並ぶ串刺しのソーセージ
82鉄板に並ぶ串刺しのソーセージ
夜市のテーブルで包みを開ける
83夜市のテーブルで包みを開ける
馬告ソーセージの串を手に
84馬告ソーセージの串を手に
串を持つ手元
85串を持つ手元
竹筒飯の包みを開く手元
86竹筒飯の包みを開く手元
割った竹筒の中のおこわ
87割った竹筒の中のおこわ
箸で竹筒飯を食べる
88箸で竹筒飯を食べる
ソーセージの串と竹筒飯に手を添える
89ソーセージの串と竹筒飯に手を添える
包み紙の上の竹筒飯
90包み紙の上の竹筒飯
夜の街に光るホテルや店の看板
91夜の街に光るホテルや店の看板
ネオンの灯る夜の大通り
92ネオンの灯る夜の大通り

08TRAVEL JOURNAL

老舗の紅茶店で、朝のお茶を

朝、宿の門の前に出ると、白い看板が木陰に立っていた。洗い場には洗剤のボトルとたわし。細い路地では、洗濯物が風に揺れている。部屋の壁の棚には、花蓮の道を写した絵はがきが並んでいた。

今朝は、趣のある老舗の店でお茶にしよう。向かったのは、赤レンガの建物の角にある、花蓮の四大紅茶のひとつに数えられる「黎明紅茶」。店先では白い猫がヘルメットの横でくつろいでいる。路地に面して開け放たれた、素朴で家庭的なお店だ。

鉄板の上では、卵料理ときつね色の丸い焼き物が焼かれていく。ガラスのケースに並ぶ台湾式のマカロンは細長い形で、ダックワーズのようにふわふわしていた。杏仁ミルクの入った甘い紅茶を飲みながら、まわりに漂う穏やかな空気に身をまかせる。レトロで暖かい雰囲気に、こころが和む。

この場面から映像で見る5:55
門柱の向こうに立つ宿の白い看板
93門柱の向こうに立つ宿の白い看板
洗い場に置かれた洗剤のボトル
94洗い場に置かれた洗剤のボトル
洗濯物が下がる細い路地
95洗濯物が下がる細い路地
壁の棚に並ぶ絵はがき
96壁の棚に並ぶ絵はがき
赤レンガの角の建物と、通りを走るスクーター
97赤レンガの角の建物と、通りを走るスクーター
ヘルメットの横でくつろぐ白い猫
98ヘルメットの横でくつろぐ白い猫
「黎明紅茶」の看板が下がる店先と、向かいの通り
99「黎明紅茶」の看板が下がる店先と、向かいの通り
鉄板で卵料理を焼く店の人の手元
100鉄板で卵料理を焼く店の人の手元
鉄板の上のきつね色の焼き物と卵
101鉄板の上のきつね色の焼き物と卵
サンドイッチと台湾式マカロンが並ぶケース
102サンドイッチと台湾式マカロンが並ぶケース
テーブルに置いた袋入りの細長いマカロン
103テーブルに置いた袋入りの細長いマカロン
「紅茶」の看板が下がる店先
104「紅茶」の看板が下がる店先
品書きと植木の並ぶ店の軒先
105品書きと植木の並ぶ店の軒先
紙コップの紅茶を前に
106紙コップの紅茶を前に
赤レンガの角に建つ黎明紅茶と、通りを行く自転車やバイク
107赤レンガの角に建つ黎明紅茶と、通りを行く自転車やバイク

09TRAVEL JOURNAL

タロコより、今日は海を

通りの標識には、太魯閣、花蓮駅、東大門夜市の文字。花蓮の名所、タロコ渓谷も気になるけれど、今日は海を眺めながら、のんびり過ごそうかな。

花蓮は、海の景色も素晴らしい。松の並ぶ岬の向こうに、海沿いの街と、雲をまとった山並みが続いている。橙色の瓦屋根の小さな廟、波打ち際の崖に張り出した木の小屋。山が海に迫る道を、海を横目に歩いた。

この場面から映像で見る6:46
太魯閣、花蓮駅、東大門夜市を示す道路標識
108太魯閣、花蓮駅、東大門夜市を示す道路標識
松林の向こうに広がる海岸線と山並み
109松林の向こうに広がる海岸線と山並み
入道雲の浮かぶ青い海
110入道雲の浮かぶ青い海
海を背にした橙色の瓦屋根の小さな廟
111海を背にした橙色の瓦屋根の小さな廟
崖に張り出した木の小屋と白い波
112崖に張り出した木の小屋と白い波
山と海に挟まれた道を歩く後ろ姿
113山と海に挟まれた道を歩く後ろ姿

10TRAVEL JOURNAL

花蓮の海を一望するレストラン

お昼は、花蓮の海を一望できるレストランで。崖の上に建つ「望海巴耐」は、窓を開け放った食堂の向こうに、どこまでも海が広がっている。入口のガラス戸には、土雞(地鶏)や石板烤肉、竹筒飯、山豬肉といった、原住民料理の品書きが並んでいた。

海辺のレストランなので、おすすめの「海鮮焼きそば」をオーダー。厨房では店の人が大きな鍋を手に料理をしていて、運ばれてきた皿には大きなエビやアサリがたっぷりのっていた。濃厚な魚介出汁の旨味をまとった麺が、本当に美味しい。ずっと食べ続けていたい味だ。

食後はテラスへ。柵にもたれて、花蓮ブルーの海を眺める。台湾でよく見かける檸檬ジュースは、パッションフルーツの種が入った「百香檸檬」だった。花蓮ブルーと、爽やかな檸檬ジュースに癒やされる、のんびり贅沢なひととき。

この場面から映像で見る7:14
海に向かって窓の開いた店の入口に立つ後ろ姿
114海に向かって窓の開いた店の入口に立つ後ろ姿
窓の向こうに海が広がる店内と赤い椅子
115窓の向こうに海が広がる店内と赤い椅子
円卓の並ぶ店内と、窓辺の後ろ姿
116円卓の並ぶ店内と、窓辺の後ろ姿
「望海巴耐」の文字と、原住民料理の品書き
117「望海巴耐」の文字と、原住民料理の品書き
厨房で大きな鍋を手にする店の人
118厨房で大きな鍋を手にする店の人
エビとアサリがのった海鮮焼きそば
119エビとアサリがのった海鮮焼きそば
エビと麺を取り分ける
120エビと麺を取り分ける
木の天井と赤い椅子の並ぶ食堂
121木の天井と赤い椅子の並ぶ食堂
窓辺で焼きそばを食べる手元
122窓辺で焼きそばを食べる手元
取り皿に盛ったエビと焼きそば
123取り皿に盛ったエビと焼きそば
海を望む窓辺の席で食べる後ろ姿
124海を望む窓辺の席で食べる後ろ姿
山と海が見える開け放った窓
125山と海が見える開け放った窓
テラスの柵にもたれて海を眺める後ろ姿
126テラスの柵にもたれて海を眺める後ろ姿
海を背にした檸檬ジュースのカップ
127海を背にした檸檬ジュースのカップ
檸檬ジュースのカップを手に取る
128檸檬ジュースのカップを手に取る
海に向いて椅子が並ぶテラス
129海に向いて椅子が並ぶテラス
「百香檸檬」のシールが貼られたカップ
130「百香檸檬」のシールが貼られたカップ

11TRAVEL JOURNAL

壽豐の、昔ながらのサトウキビ氷

花蓮にいるなら、訪れてみたかったかき氷の店がある。壽豐駅のそばにある「豐春冰菓店」。1949年から続く、地元の氷菓子の店だ。

サトウキビ氷に、トッピングを2種類選ぶ。ねっとりしたタロイモのアイスと、上質なあんこ。そして昔ながらのサトウキビ氷の、素朴な甘み。70年以上も働き続けている製氷機が作り出す味だ。

買ってすぐに、店先には「已售完」(売り切れ)の札が出た。幸運だった。

この場面から映像で見る8:09
「豐春冰菓店」の看板が出た通り
131「豐春冰菓店」の看板が出た通り
縦長の「豐春冰菓店」の看板
132縦長の「豐春冰菓店」の看板
小豆とタロイモアイスをすくうスプーン
133小豆とタロイモアイスをすくうスプーン
サトウキビ氷のカップを手に
134サトウキビ氷のカップを手に
「甘蔗冰 配料 選2種」の品書き
135「甘蔗冰 配料 選2種」の品書き
小豆とタロイモをのせたサトウキビ氷の寄り
136小豆とタロイモをのせたサトウキビ氷の寄り
カップの中の小豆とタロイモとサトウキビ氷
137カップの中の小豆とタロイモとサトウキビ氷
店の奥の古い製氷機
138店の奥の古い製氷機
「已售完」の札とサトウキビ氷のカップ
139「已售完」の札とサトウキビ氷のカップ

12TRAVEL JOURNAL

お土産に、臭豆腐を

帰り道、道端に黄色い看板の出た「黯然銷魂臭豆腐」に寄った。納豆好きとしては、同じ発酵系の大豆料理である臭豆腐が、ずっと気になっていた。手書きの品書きには、臭豆腐に香辣燒烤臭豆腐、柳葉魚、沙拉蝦球、鹽炒花生、泡菜。お土産に一つ買って帰ろう。

宿に戻ると、塀の上でキジトラの猫が「おかえり」と迎えてくれた。ただいま。

カリッと揚がった臭豆腐と、キャベツの泡菜(パオツァイ)。たしかにひるむほどの強烈な匂いだけれど、醤油ベースのニンニクが効いたタレを吸った臭豆腐には、独特の旨味がある。爽やかな泡菜もよく合って、根強い人気にうなずいた。臭豆腐は、ノンアルコールビールによく合う。

この場面から映像で見る8:45
黄色い「臭豆腐」の看板の店へ歩く後ろ姿
140黄色い「臭豆腐」の看板の店へ歩く後ろ姿
「黯然銷魂」の看板と、山の見える畑
141「黯然銷魂」の看板と、山の見える畑
臭豆腐の店先に立つ後ろ姿と、走ってくる青いトラック
142臭豆腐の店先に立つ後ろ姿と、走ってくる青いトラック
臭豆腐の店の前を通り過ぎるトラック
143臭豆腐の店の前を通り過ぎるトラック
手書きの品書き
144手書きの品書き
「黯然銷魂臭豆腐」の看板と、袋を提げて歩く後ろ姿
145「黯然銷魂臭豆腐」の看板と、袋を提げて歩く後ろ姿
宿の玄関脇の赤い札
146宿の玄関脇の赤い札
塀の上で寝そべるキジトラの猫
147塀の上で寝そべるキジトラの猫
袋を提げて宿の玄関に入る
148袋を提げて宿の玄関に入る
箱に入った揚げ臭豆腐と泡菜
149箱に入った揚げ臭豆腐と泡菜
タレのしみた臭豆腐を箸で割る
150タレのしみた臭豆腐を箸で割る
箸でつまんだ臭豆腐の断面
151箸でつまんだ臭豆腐の断面
ベランダで臭豆腐の箱を手に
152ベランダで臭豆腐の箱を手に
ノンアルコールのハイネケンの缶
153ノンアルコールのハイネケンの缶
花柄の臭豆腐の箱
154花柄の臭豆腐の箱

13TRAVEL JOURNAL

雨の夜の、即席ジャージャー麺

夜になって、雨が降り出した。雨模様のこんな夜は、インスタント麺とノンアルコールビールが美味しい。レトロ可愛いパッケージに惹かれて買った、台湾でポピュラーな即席ジャージャー麺「維力炸醬麵」。袋には「乾麵附湯・一包兩吃」とある。

ネギを刻み、フライパンで湯を沸かして麺を茹でる。この茹で汁は、付属の粉末スープに使う。麺にタレを絡め、ネギと、コンビニで買ってきた味玉を添えて、台湾即席ジャージャー麺セットの出来上がり。汁なし麺には、ノンアルコールビールが欠かせない。

いただきます。これは、すごく美味しい。豆板醤の入った甘辛い味付けがとても好みで、こんなに美味しい即席麺は食べたことがない。日本人もきっとみんな好きな味だ。

この場面から映像で見る9:47
雨に濡れた夜の敷石
155雨に濡れた夜の敷石
夜に灯る宿の白い看板
156夜に灯る宿の白い看板
雨の夜の宿の玄関
157雨の夜の宿の玄関
「維力炸醬麵」の袋を手に
158「維力炸醬麵」の袋を手に
袋の裏の表示
159袋の裏の表示
まな板でネギを刻む
160まな板でネギを刻む
台所でネギを刻む
161台所でネギを刻む
フライパンで沸く湯
162フライパンで沸く湯
湯に入れた即席麺
163湯に入れた即席麺
裸電球の灯る夜の台所
164裸電球の灯る夜の台所
箸でほぐす麺
165箸でほぐす麺
フライパンで茹で上がる麺
166フライパンで茹で上がる麺
包丁で半分に切った味玉
167包丁で半分に切った味玉
ネギをのせた麺に味玉を添える
168ネギをのせた麺に味玉を添える
麺とスープ、ノンアルコールビールの晩ごはん
169麺とスープ、ノンアルコールビールの晩ごはん
卓上の麺とスープの椀と缶
170卓上の麺とスープの椀と缶
椀を手に麺を食べる
171椀を手に麺を食べる
ソファの並ぶ居間でくつろぐ
172ソファの並ぶ居間でくつろぐ

14TRAVEL JOURNAL

台湾花蓮、ありがとう

壁の古い時計が、静かに夜の時を刻んでいる。現地の日常の味を楽しんでみるのは、やっぱり、すごく楽しい。

夜の宿の窓に、灯りがともる。台湾花蓮、ありがとう。

この場面から映像で見る11:47
「AICHI TOKEI」の古い掛け時計
173「AICHI TOKEI」の古い掛け時計
夜に灯りのともる宿の外観
174夜に灯りのともる宿の外観

THE JOURNEY IN FILM

風の音も、台所の音も。

写真の向こうに流れていた時間を、映像でも。

映像で見る12分

THE BORROWER’S NOTES

借り暮らしの花蓮メモ。

立ち寄った店、台所で作ったもの、この土地のこと。旅のつづきに、覚えておきたいことを。

01立ち寄った店

  • 炸彈蔥油餅(復興街の黄色い車)

    炸彈蔥油餅(復興街の黄色い車)

    台湾 花蓮縣花蓮市復興街102號

    黄色い軽トラを店にした、炸蛋蔥油餅の店。卵入りの生地を大鍋の油で揚げ、刷毛で甘辛いタレを塗って、紙に包んで渡してくれる。同じ通りには、親戚が営む青い車の店もある。

    出典: wantgoo.com travel.yam.com

  • 花蓮香扁食

    花蓮香扁食

    1997年に花蓮で始まった、扁食のチェーンの店。薄い皮に餡をぎっしり詰めた扁食を、セロリの香るあっさりしたスープで出す。調理台の脇の保温鍋には、煮込んだ豆腐などの小菜が並んでいた。

    出典: businesstoday.com.tw marieclaire.com.tw

  • 周家蒸餃小籠包

    周家蒸餃小籠包

    台湾 花蓮縣花蓮市公正街4-20號

    公正街で、店先に蒸籠を高く積み上げる小籠包と蒸餃の店。小籠包は肉まんのようなふかふかの生地で、肉汁がたっぷり。酸辣湯と一緒に食べた。隣に看板が見えた公正包子店は、その後、仁愛街46號へ移転した。

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  • 東大門夜市・原住民一條街の屋台

    東大門夜市・原住民一條街の屋台

    原住民一條街に並ぶ屋台のひとつ。炭火で焼いた馬告ソーセージと、竹筒で炊いた竹筒飯を買った。値札には、豬太鹹(塩漬けの豚肉)や飛魚卵香腸(トビウオの卵入りソーセージ)の名前もあった。

  • 黎明紅茶

    黎明紅茶

    台湾 花蓮縣花蓮市南京街185號

    花蓮の四大紅茶のひとつに数えられる、30年以上続くとされる老舗。路地に面したレトロな店で、紅茶と朝ごはん、台湾式マカロンを出す。マカロンは細長い形で、ダックワーズのようにふわふわしていた。

    出典: bunnyann.tw beauty321.com

  • 望海巴耐餐廳

    望海巴耐餐廳

    台湾 花蓮縣壽豐鄉鹽寮村大橋22號

    花蓮の市街から車で20分ほど、台11線沿いの鹽寮で、崖の上に建つ食堂。窓の向こうに太平洋が広がる。原住民風の料理と海鮮を出す。おすすめの海鮮焼きそばと、百香檸檬を頼んだ。

    出典: travel.yam.com

  • 豐春冰菓店

    豐春冰菓店

    台湾 花蓮縣壽豐鄉壽豐路一段79號

    壽豐駅の斜め向かいにある、1949年創業の氷菓子の店。製氷の段階でサトウキビの汁を混ぜ込む甘蔗冰が名物で、紅豆などの配料は薪の火で煮込む。台湾でも数少なくなった、古い型の製氷機を使っている。

    出典: travel.yam.com

  • 黯然銷魂臭豆腐

    黯然銷魂臭豆腐

    台湾 花蓮縣壽豐鄉農墾二街2號

    壽豐の道沿いに、黄色い看板を出す臭豆腐の店。カリッと揚げた臭豆腐に、醤油ベースのニンニクが効いたタレと、キャベツの泡菜を添える。香辣燒烤臭豆腐や柳葉魚、鹽炒花生もある。

    出典: mirrormedia.mg

02作った料理

  • 紫糯玉米と台湾の芋の朝ごはん

    紫糯玉米と台湾の芋の朝ごはん

    台湾では、甘いとうもろこしの粒と、もちもちした糯(もち)とうもろこしの粒を一本の穂に並べた「甜糯玉米」が育成されている。紫紅と白の粒が交互に並び、皮が薄くて甘い「彩虹系列」と、花青素(アントシアニン)を多く含む「紫黒系列」がある。今回のとうもろこしも、紫と白の粒が混ざっていた。日本のとうもろこしとはまったく違う、もちもちの食感だった。

    材料紫糯玉米(もちとうもろこし)・台湾のさつまいも・ドラゴンフルーツ・烏龍茶

    1. 紫糯玉米を蒸す
    2. ドラゴンフルーツを半分に切り、食べやすく切り分ける
    3. とうもろこしとさつまいもを皿に盛り、急須で烏龍茶をいれる

    出典: foodnext.net

  • 台湾即席ジャージャー麺セット

    台湾即席ジャージャー麺セット

    維力炸醬麵は、台湾の維力食品工業が1973年に発売した即席の汁なし麺。スープの付いた台湾式の炸醬麵で、スープを作る器と麺を和える器を分けて食べる。発売まもなく台湾で広く親しまれるようになった。

    材料維力炸醬麵(即席麺)・ネギ・味玉(コンビニで買ったもの)

    1. ネギを刻み、味玉を半分に切る
    2. フライパンで湯を沸かし、麺を茹でる
    3. 茹で汁は付属の粉末スープに使う
    4. 麺にタレを絡め、ネギと味玉をのせる

    出典: en.wikipedia.org

03土地のこと

  • 松園別館

    松園別館

    台湾 花蓮縣花蓮市松園街65號

    花蓮港を見下ろす丘の上に、1942年に建てられた日本統治時代の軍の施設。花蓮港の兵事部が置かれ、当時の花蓮で最上位の軍事指揮機関だった。周りには琉球松の林が残る。戦後は国軍の管理を経て、1950年代には米軍顧問団の休暇施設になった。花蓮縣の歴史建築に登録されている。2024年9月に台風で園内の木が倒れて閉園し、整修を経て2025年1月10日に再び開いた。

    出典: zh.wikipedia.org news.pts.org.tw news.pts.org.tw

  • 東大門夜市と原住民一條街

    東大門夜市と原住民一條街

    花蓮市の大型の夜市。約9ヘクタールの敷地に、福町夜市、自強夜市、原住民一條街、大陸各省一條街の4つの区画があり、400を超える店が並ぶ。原住民一條街には、台湾原住民の料理を出す屋台が集まっている。

    出典: supertaste.tvbs.com.tw

  • 馬告(マーガオ)

    馬告(マーガオ)

    馬告は、台湾原生の山胡椒(やまこしょう)を指す泰雅(タイヤル)族の言葉。低い山の広葉樹林に育ち、主な産地は烏來、南投、花蓮。塩が手に入りにくかった昔、泰雅族はその種を調味料にして、香りづけや臭み消しに使ってきた。今も多くは野生のものを採っている。馬告雞湯(スープ)や馬告香腸(ソーセージ)などの料理に使われる。

    出典: foodnext.net

  • 花蓮の扁食

    花蓮の扁食

    花蓮では、扁食(ワンタン)の店を町の至るところで見かける。70年以上続く液香扁食店をはじめ、一品香や花蓮香など、名の知れた店が多い。

    出典: marieclaire.com.tw supertaste.tvbs.com.tw

  • 蔦に覆われた二階建ての宿

    蔦に覆われた二階建ての宿

    今回お借りしたのは、蔦に覆われた二階建ての家。古い琺瑯の看板が掛かる台所、ソファの並ぶ居間、古い掛け時計のある部屋がある。

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01山のある街、花蓮

02紫のもちとうもろこしの朝

03黄色い軽トラの炸蛋蔥油餅

04琉球松に囲まれた松園別館

05花蓮名物、扁食

06ふかふかの小籠包

07夜市の原住民料理

08老舗の紅茶店で、朝のお茶を

09タロコより、今日は海を

10花蓮の海を一望するレストラン

11壽豐の、昔ながらのサトウキビ氷

12お土産に、臭豆腐を

13雨の夜の、即席ジャージャー麺

14台湾花蓮、ありがとう